不動産鑑定士とは

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地域に根差し、社会に貢献!不動産鑑定士という生き方

 
山口和範不動産鑑定所代表、不動産鑑定士、MAI(米国)
実務修習(基本演習)講師歴20年

異次元の努力家

ご経歴とこれまで取得した資格を教えてください。

大学在学中に宅地建物取引主任者(現、宅地建物取引士)試験に合格。大学卒業後に不動産鑑定士第2次試験に合格。その後、証券グループ系のファシリティ企業に入社し、不動産鑑定士第3次試験に合格しました。

1999年に家業の不動産鑑定所に入社。働きながら大学院ファイナンス研究科(現、経営管理研究科)に通い、MBAを取得しています。

これまで合格した試験は、土地区画整理士、証券アナリスト、CIIA(国際公認投資アナリスト)、不動産証券化協会認定マスター、再開発プランナー、MAI(米国不動産鑑定士)、二級建築士、古民家鑑定士です。

 

「安心」を与える国家資格・不動産鑑定士の社会的使命

たくさんの資格をお持ちなのですね。そのなかでも「不動産鑑定士」の魅力はどこにあると思われますか?

不動産に関わるあらゆる問題に対し、「安心」を与えることだと思っています。裁判所の調停において、宅地建物事件や遺産分割の不動産評価は、不動産鑑定士が入らないと話になりません。公共の場でも必要とされる、非常に重要な資格だと感じています。

 

裁判所からも行政からも頼られる、不動産評価のオールラウンダー

現在のお仕事についても教えてください。

現在は、裁判所の競売評価を中心に、地価公示・地価調査・国税・固定資産税評価の公的土地評価、地方公共団体からの用地買収、払下げ等に当たっての公的評価、関係者間(社長-法人、親族間)売買のための評価などを行っています。そのほかに、裁判所の調停委員、地方公共団体の委員等の公職にも就いています。

不動産に関するスペシャリストとして、知識や経験がみなさまのお役に立てていることに大きな喜びを感じています。


 

地域に飛び込め!活躍する不動産鑑定士の極意

不動産鑑定士は都会でも地方でも活躍できる専門職です。UターンやIターン、移住など、地方都市で必要とされるにはどうしたらよいと思われますか?

「地域に根差す」、これに尽きます。国際ロータリー第2570地区(埼玉西北部50ロータリークラブの組織)で150名の会員に「我等の生業」というテーマで文章を書いてもらったことがあるのですが、そこで多くの経営者が述べていたのが、この「地域に根差す」ということでした。

地方都市で成功する秘訣は、地域の人たちと良好な関係を築くことです。不動産鑑定士は、同業者だけと親しくしている方が多いように感じますが、それではダメ。もっと地域の中に入り込む姿勢が必要です。

そして地域を愛する。それが地域で愛され、活躍の場を広げていくきっかけになると思っています。

 

ウェルビーイングな人生をもたらす不動産鑑定士

不動産鑑定士の資格を持つことで、どのようなメリットがあるとお考えですか?

不動産鑑定士の資格があれば、独立して事業を行うことも可能です。自分で自由に時間を使えるようになるので、仕事も趣味も楽しむ人生を送ることができます。

でも、不動産鑑定士のいちばんのメリットは、デスクワークだけではなく、現地調査があること。静と動、うまく気分転換しながら仕事ができるウェルビーイングな業種といえます。

 

自由時間で地域貢献も。不動産鑑定士だからできる理想の働き方

山口さんも、ご趣味を楽しまれていらっしゃいますか?

はい。自分で時間を捻出できる自営業なので、仕事とはまったく関係のない趣味活動を存分に楽しんでいます。

高校で陸上部に所属していたこともあり、ジョギングは月1回ペースで大会に出ています。高校時代の記録には程遠いですが…

また、毎週火曜夜は生活困窮家庭の子への学習支援(アスポート)で中学生に数学や英語を、毎週水曜夜は地元の国際交流協会主宰で外国人に日本語や日本文化を教えています。現在、国際交流協会の副会長も務めていますが、いずれも仕事とは全く関係ないので、心身ともにリフレッシュできています。

将来的には、論文や著作、小説の執筆もしてみたいという夢も持っています。

 


夢を追い、誇りを胸に。不動産鑑定士が描く未来図

不動産鑑定士を目指す方へアドバイスをお願いします。

人生において、一度は本気で勉強することが必要です。そうすれば、自分の仕事と資格に誇りを持てる不動産鑑定士になれます。

若い頃は、お金は無いけど時間はあったので、いろいろと勉強をしました。今は、時間は無いけどお金はあるので、いろいろと寄付や奉仕をしています。「衣食足りて礼節を知る」とはよく言ったものです。

ロータリークラブの中興の祖、アーサー・フレデリック・シェルドンの言葉に
‘He profits most who serves best.’(最もよく奉仕する者、最も多く報われる)
というのがあります。

無料相談会や調停などで、あなたの専門職業家としての知識や経験を存分に活かし、社会に貢献してみてください。きっと多く報われることと思います。

むすびに、1960年代に日本で不動産鑑定評価制度を創った櫛田光男先生が、著書で次のように述べています。

「鑑定評価に生涯を捧げている数人の得難い友人に日常接していますと、この方々はまさに鑑定評価を楽しむ方々であると感じます。そしてこれがほんとの専門家の姿であろうと」

鑑定評価にたずさわる誰もが、この楽しむ境地に達してほしいものと冀わざるを得ません。

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